これからの大きな課題 2006-02-20
石川さんの体験談は、これからのこの国の大きな課題だと思いました。
仕事を続けながら、でも介護もしなくてはならない。新幹線が発達し、帰って帰れない距離
ではない。けれども、仕事を手放すわけにはいかない。
また、実際の介護の現場の細かい話し。苦しむ家族。本当に、記録にとどめておかなければ、
この国の福祉は進まない。石川さん、ご苦労様!
遠距離介護の大変さ 2005-04-25
元日本テレビアナウンサーの石川牧子さんのお母さんがパーキンソン病になり、週末に仙台の実家に帰って介護し続けた記録。
介護保険制度前であったこともあり、何度も仕事を辞めて介護に専念しようかと悩まされる日々が続く。ストレスで自身が膵炎、肋膜炎になってダウンするなど、仕事をしながらの遠距離介護の大変さを痛感させられた。
あれだけお母さんに尽くしながら、最期の死に目に会えなかったという現実の無情・・・。文庫版ではその後のお父さんの介護のことにもふれている。
あとがきで牧子さんは「介護する側が大切なことは、何よりも普通の時間を持つことである。映画を見たり、コンサートに出かけたり、ときには外で美味しいものを食べたり、ショッピングしたり、散歩したり。これまでの日常と同じ時間を過ごすことである」と述べている。
介護のみならず仕事にも全力でぶつかった牧子さんだからこそ、説得力がある。完璧にやろうとのめりこみ過ぎるとかえって疲れて続かない。長丁場であるとどこかで開き直ってしまう度胸も必要。
読後の爽快感はないが、読みやすく、介護の現実を知る好著であると思います。
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この記事は2010/8/10に作成しました。
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